日銀の追加緩和10兆円の「意義」=アメリカドルの単独下落防止という“対米支援策”でしかない。
日銀は2月14日の金融政策決定会合で、追加金融緩和を決めたようです(=そのニュース記事サイトへのリンク)。具体的には、次のとおりのようです。
①国債などの買入「基金」(現在は55兆円)を10兆円増額。
②消費者物価指数の前年比上昇率で1%を目標にする。
マスコミでは、これを、
「日銀は国債などの買い入れ基金を10兆円積み増して市場の資金をジャブジャブにし、企業の設備投資や一般家庭の消費を促すことでデフレ脱却に結びつけたい考え」とか、
「政府の包囲網に屈し」とか、
「日銀は追加緩和を求める政治の包囲網に屈した」とか、
書いています。
問題は、この「追加緩和された10兆円」は、日銀から直接「どこへ」渡されるのか、ということです。
日銀が国債等を買い取るといっても、政府から直接買い取るわけではなさそうです。政府から日銀が直接国債を買い取ることは、原則、財政法で禁止されています。
財政法第5条 すべて、公債の発行については、日本銀行にこれを引き受けさせ、又、借入金の借入については、日本銀行からこれを借り入れてはならない。但し、特別の事由がある場合において、国会の議決を経た金額の範囲内では、この限りでない。
ただし、財政法第5条但し書き、日本銀行法第34条にあるとおり、例外的に、日銀は政府から直接国債を買い取ることができます。
日本銀行法第34条 日本銀行は、我が国の中央銀行として、前条第一項に規定する業務のほか、国との間で次に掲げる業務を行うことができる。
①財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第五条ただし書の規定による国会の議決を経た金額の範囲内において担保を徴求することなく行う貸付け
②財政法その他の国の会計に関する法律の規定により国がすることが認められる一時借入金について担保を徴求することなく行う貸付け
③財政法第五条ただし書の規定による国会の議決を経た金額の範囲内において行う国債の応募又は引受け
④財務省証券その他の融通証券の応募又は引受け
⑤貴金属その他の物品の保護預り
しかし、「財政法第5条但し書きにかかる国会の議決」がなされた様子はありません。ですから、日銀の「国債買い取り」は市場から、つまり銀行や証券会社から国債を買い取るということになり、追加緩和の10兆円は銀行や証券会社等の金融機関が受け取るということです。
日本の金融機関は運用難の状態にあり、また貸し倒れリスク・自己資本毀損リスク・面倒な管理を嫌がって、企業等への融資を増やしたがりません。また企業等の方でもデフレによる資金負担・借金負担が重く、資金需要がありません。
結果、企業等にはこの「10兆円」はなかなか渡らず、金融機関で止まってしまい、「在庫化」することになりそうです。
これのどこが、デフレ克服につながるんですか!?
既に「過剰なお金の在庫」が金融機関に溜って、それが金融商品にしか向かっていないじゃないですか。この「過剰なお金の在庫」が企業等に回って、実体経済において循環すれば、デフレは克服可能ですが、今回の「10兆円追加緩和」では、それは期待できません。結局、追加で渡された10兆円を企業に流すかどうかは金融機関の判断になってしまい、金融機関はやっぱり運用損を嫌って、安全な、そして楽な債券等の金融資産で運用するということになります。
マスコミが不良債権の早期処理を騒ぎ、竹中平蔵極悪金融庁が中小企業をむりやり倒産させる金融悪政を展開し、時価会計も導入し、さらに本来は戦争のためのマネーロンダリング機関(つまり単なる犯罪機関)でしかない国際決済銀行(BIS)のBIS規制も展開されたことで、日本の銀行には「資金仲介機能」が大幅に失われました。貸し手は借り手の事を信用せずに馬鹿にしていますし、借り手も竹中平蔵極悪金融行政の銀行の記憶が生々しく貸し手の銀行も極悪人としてしか見なくなったからです。
ですから、本当にデフレを克服したければ、政府が公共事業を発注して、企業に仕事を回して儲けさせ、さらに従業員の給料を底上げしなければなりません。一国における消費主体は、政府・企業・家計ですが、企業と家計にお金が確実に回っていかなければ、デフレになります。消費は所得に従属し、所得額が決まれば消費額が決まるからです(借金してまでも欲しいものを欲しい時に買う、という浪費者はいますが、それは例外としてオミットします)。
そして、私は、2月15日に、次のツイートを投稿しました。
・日銀の追加緩和10兆円対応には、なにかきな臭いものを感じる。政府・日銀がこれまでの政策の間違いを総括していないこと、また直接カネを流す先は市場(=銀行)であること(→さらに銀行にカネが滞留するだけで、使い道は金融商品)を考えると、これを手放しで歓迎するわけにはいかない。
・日銀は国債などの買い入れ基金を10兆円積み増して市場の資金をジャブジャブにし、企業の設備投資や一般家庭の消費を促すことでデフレ脱却に結びつけたいようだが、その意欲がないのが現状。デフレ脱却には大規模な公共事業が必要だが、日銀追加緩和はその方向には向かっていない。
・日銀追加緩和10兆円の行方は、最終的には外債に向かうのではないか? 日銀から銀行に10兆円が「配られて」も、銀行は融資を伸ばす気がないし、伸ばせる環境にもない。となると、債券など金融商品にこの「10兆円」は向かうことになる。
・日銀追加緩和10兆円が外資を利することにならねばよいが。
・やはり、日銀の追加緩和10兆円は、米ドル単独下落を防ぐため、というのがもっとも妥当な見方かなぁ。本当に日本政府・日銀がデフレを克服したいならば、市場に10兆円を流すということはしないだろうし(公共事業として直接企業にお金を回すほうがデフレ克服に繋がる)。
・ウォールストリートジャーナルは http://t.co/QlpzSF7d において、円安期待をにじませているが、正しくは「米ドル単独下落がとまって、ドルにカネが流れ込む。破綻先延ばしができる。バンザーイ」と読むべきだろう。
・結局、日銀10兆円追加緩和は、ユダヤCFRアメリカに「戦費」「工作資金」「謀略資金」を提供するための、迂遠な“支援策”なんだろうな、残念ながら。
・とにかく、政府・日銀には真剣にデフレを克服しようという姿勢はないのだろうし、あるとしてもそれが国民に明確に伝わらない。その状態のまま、一見、デフレ克服策と思える策を打ち出したことが気に食わない。「別の意図」を隠したいから、あやふやなまま規模の大きい追加緩和をやったのでは?
結論。日銀の「10兆円追加緩和」は、アメリカドルの単独安・単独下落を(一時的に)食い止めるための、「対米・対ユダヤCFR支援策」でしかない、と考えます。
アメリカ・金融ユダヤCFRの悪魔たちが、911自作自演テロやイラク戦争を行った最大の動機は、アメリカドルの防衛・アメリカドルの価値下落の回避でした。そして、311人工地震テロにもかかわらず、アメリカドルは順調に下げ続けています。
この文脈で考えれば、日銀の「10兆円追加緩和」の意味は、アメリカドル防衛の支援策であると捉えたほうがよさそうです。
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